・先月から今月にかけて、いくつかインタビュー、対談、コメントが出ているので紹介します。
– 高齢者描く漫画に共感 生きがいや不安、介護などに光当て 中高年読者、自らの将来重ね反響(共同通信発信、7-8月)
『傘寿まり子』『大家さんと僕』に代表されるような、高齢者の登場人物が活躍する漫画の増加についてコメントしています。漫画の消費者層が歳を重ねるにつれ、高齢者が脇役でなく主人公として描かれ、何に悩み、葛藤するかという部分を具体的に描く漫画が増えたように思います。個人的には学生さんにも漫画を読んでほしいなと思ったりしています。
– 世代を超えた社会運動は可能か? 思想押しつけ若者に抵抗感(東京新聞0727/中日新聞0728)
若者の社会運動という主題で、年長世代と「若者」と呼ばれる20代の人々の社会運動・政治観について、日常と非日常、個人化・流動化の視点からお応えしました。あまりうまくお話できたとは言い難く、説明もじょうずでなく今見ると申し訳ない部分もあるのですが、記者さんがおまとめ下さいました。
– 「忖度」か「炎上」か、言いたいことも言えない世の中は変えられるか 五十嵐泰正(社会学者)×富永京子(社会学者)(前編)
– 「運動」への不信はなぜ増幅したのか 五十嵐泰正(社会学者)×富永京子(社会学者)(後編)
(Wedge Infinity)
社会学者(都市社会学)である五十嵐泰正先生のご著書『原発事故と「食」』(中公新書)の刊行に際しての対談です。原発事故後の社会運動という、非常に難しいテーマでした。過去の研究蓄積から、なにか含意を引き出せればと思ったのですが、まだ整理しきれていない部分が多く、今後の課題です。
– きっかけは「政治に無関心な若者が立ち上がった」という言説への疑問(『真夜中の補講』藤野裕子 × 富永京子)(ホンシェルジュ)
4月にお話させていただいた「真夜中の補講」の編集版で、藤野裕子先生(東京女子大学)による『社会運動と若者』に関するロング・インタビューです。編集は、同サイトで『社会運動のサブカルチャー化』刊行インタビューをしていただいた岡本尚之さんにお願いしました。かなり長い内容ですが、藤野先生と岡本さんのお陰で本の内容から経緯、裏話までじっくりおしゃべりしています。
現在は、引き続きウィーンで仕事しています。最近ようやくご依頼いただいた仕事が一段落し、自分の論文に取り掛かることができています。
一冊目の本が刊行されて、そろそろ一年になります。二つの本とも、もっと上手に書けたかもしれないですが、でも、二つの本のお陰で、こうした機会を頂いて、色々な所の本当に色々な人と知り合えたことしか、今見える事実ってありません。それがやっぱり他に代え難い幸せで、今もずっと続いています。
書かなかった場合やもっと上手に書けた場合、もっと研究者としてまっとうに(?)なれていたのかもしれませんが、いま自分に見えるものは、色々な人達がそばにいて、頼ってくださったり、お引き立てくださるありがたさでもあります。もちろん、研究論文も頑張って書きます。