ちょっと別に書かなくてはならないこともあるのですが、少し落ち着いてから書く必要があることだと思っています。今回は、ゲストとして登壇する講演会・読書会の予定を告知します。お近くにお住まいの方はぜひいらしてください。
富永京子講演会「社会運動としてのツーリズム:カウンターカルチャーからサブカルチャーへ」
日時:2017年8月2日(水)16:30~18:00
会場:北海道大学国際広報メディア・観光学院メディア棟608号室(場所はこちらから)
- 1990年代以降、全世界的にオキュパイ・ムーブメントやサミット・プロテストといった活動が見られ、海外からも多くの参加者が見られます。このときにたびたび問題となるのが、宿舎や移動手段、また宿泊中の食事や着替えといった問題です。このような、滞在の中で生じる行為ひとつひとつに政治的な理念を反映する旅を「社会運動ツーリズム」として捉え、言わば「観光」型社会運動が、現代社会のどのような側面を映し出しているのかを明らかにしたいと思います。事前予約は必要ありません。ポスターは主催者である北大の岡本先生にお作りいただきました。ありがとうございます。
立命館大学の学生さんによる『社会運動と若者』読書会
日時:2017年8月7日(月)13:00~17:00
会場:立命館大学衣笠キャンパス 以学館(教室未定、参加希望の方はまず富永[nomikaishiyouze_gmail.com]までご連絡いただけますと助かります)
- 本務校である立命館大学の有志である学生さんによる読書会です。じつは私は、本務校では社会運動の話は殆どしていなかったのですが、最近本を出し「本業」が明らかになったことで、ぽつぽつ学生さんにも話しつつあります。あまり関心を持つ学生さんもいないのではないかな…と思ったら、案外読まれている方がいらっしゃることがわかり、こうして読書会を開いてもらえるまでになりました。
昨日は『社会運動と若者』読書会でした!著者の富永京子さんにも来ていただけました!序盤から議論が盛り上がってたくさんの意見を出していただけました。ご参加ありがとうございました! pic.twitter.com/m346CwQImi
— エスノメソドロジー研究会 (@ethnoken_toyo) 2017年7月23日
最後に、「エスノメソドロジー研究会」さんのツイートから、先週末(7月22日)の『社会運動と若者』読書会の様子です。
読書会から打ち上げまで、とても楽しく過ごさせていただきました。印象的なコメントとしては、「『日常』と『非日常』でなく、『日常』と『出来事』にした点で、対立や断絶でなく、出来事を日常の延長線上にかえって位置づけることができているのではないか」「若い人々にとって、『政治のことは話してはいけない』のではなく、『話してはいけないことが政治』として認識されていたのではないか」というものでした。他にもたくさんあったのですが、この二点は私もあまり想定していなかった点で、大変ありがたいコメントです。
学術書としてはかなり多くの方に手にとっていただき、書き手の手を離れて概念が多くの人に受け取られ、想定とは異なる解釈をいただくことも多いですが(そしてそうした認識に対し、言葉を尽くして議論し、さらに概念を精緻化して組み立てていく必要がありますが)、書き手の想像した以上にその本の魅力を引き出していただける場をいただけることには、やはり、言葉では言い表せない感慨があります。