毎日新聞大阪本社版の隔月のリレー連載が、今週の日曜版に掲載されています。ここ最近、じつは、ずーっと「生産性」という言葉が気になっていました。私の政治的な立場や主張とは全く距離のある議員の方が発された言葉でしたが、そうした言葉にみょうな「親近感」があったのもまた確かでした。 少なくとも、私にはただの「非常識な政治家の問題発言」というふうには思えなかったのです。過激な発言によってある種、キャラを立たせようとしてしまう彼女の姿に、勝手になにか重ねてしまうものがありました。 そこで、女性国会議員比率が極端に低いこの国で、彼女に(私に)この感覚を抱かせるものは何なのか、すこし考えてみました。 &# […]
最近の対談、インタビューなど
・先月から今月にかけて、いくつかインタビュー、対談、コメントが出ているので紹介します。 – 高齢者描く漫画に共感 生きがいや不安、介護などに光当て 中高年読者、自らの将来重ね反響(共同通信発信、7-8月) 『傘寿まり子』『大家さんと僕』に代表されるような、高齢者の登場人物が活躍する漫画の増加についてコメントしています。漫画の消費者層が歳を重ねるにつれ、高齢者が脇役でなく主人公として描かれ、何に悩み、葛藤するかという部分を具体的に描く漫画が増えたように思います。個人的には学生さんにも漫画を読んでほしいなと思ったりしています。 – 世代を超えた社会運動は可能か? 思想押し […]
6月はこちらでお話
ふと講義中に「まだ5月か…」と言ってしまいました。学期中は大変ですが、体を壊さないようにしたいです。 ⬛合評会『歴史修正主義とサブカルチャー』(6/5, 於お茶の水大学ジェンダー研究所) http://www2.igs.ocha.ac.jp/events/2018/05/0605/ 倉橋耕平先生のご著書『歴史修正主義とサブカルチャー』の合評会にコメンテーターとして参加します。とても面白いご本で、どのように貢献できるのか、まだ悩みつつコメントを考え中ですが楽しみです。 ⬛研究会「職場の人権」(6/16, 於エルおおさか) http://syokuba-no-jinken.org/ […]
5月のお話と学会報告/4月にやったこと
こんなこと書いて誰得って感じなのですが、メモがわりに書いておきます。 ⬛ウィーン大学日本学科 パブリックセミナー(5/7, URLはこちら) - “Protest Tourism: Solidarity and Protest of Young Japanese in the Era of Individualization” というタイトルで、ここのところ研究している「社会運動ツーリズム」について講演します。「旅するアクティヴィストたち」については、summit-hopper, inter-continental caravan といった呼称があり、オルター・グロー […]
共同通信発信の記事を寄稿――祖母と私の「資源依存パースペクティブ」
共同通信社発信の「本の森」に寄稿しました。いくつかの地方紙に順次掲載されているということですので、帰省などの折に偶然見つけた人はぜひお伝え下さい。 記事はいちばん下に引用させてもらっていますが、彼女が倒れたのは2009年6月で、大学院に入学して(東京に引越して)まだ間もない時のことでした。倒れたとの報を聞き、北海道に帰って一週間ほど一緒に過ごしたときに、「もう長くない」という言葉を別の親族から聞きました。「もう長くない」という言葉は信じたくない状況ながらも、仮に「長くない」という言葉が真実であった場合どう行動するか、と考えた時に、学部生のときと同じように、自分の行ってきた珍しい場所や、学ん […]
なぜ投票に行こうと言えなかったのか 「私が投票に行く理由」と社会運動の意義
朝日新聞2017/10/21朝刊(東京本社発行版)に「私が投票に行く理由」というインタビューが掲載されています(www.asahi.com/articles/DA3S13191995.html)。大阪本社発行版では見られないので少し残念だったのですが、この日はちょうど東京のホテルにいたので、実際の掲載紙を見ることができました。また、田村哲樹先生のウェブサイト(http://d.hatena.ne.jp/TamuraTetsuki/20171022/p1)でも言及していただいています。 お声がけいただいた記者の方とお話するのはとても面白く、お会いしてお話出来ただけでも価値ある時間でしたが(こう […]
北海道新聞の記事――「デモって何か意味あるの?」と聞かれたら
もう一ヶ月以上前ですが、北海道新聞の「一強の行方」という企画でご取材頂きました。安倍首相が東京都議選の街頭演説で、「安倍辞めろ」コールに対して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と発言したことに関してどう捉えるか、というお題に対してお答えしました。 記事は以下に引用させてもらっていますが、少し興味深いなと感じたのは、「こんな人たち」という発言によって、社会運動に参加する人々が、特定の利益や関心を持つ人々による「集団」として認識されている点です。首相が社会運動に参与している人々をこれほどまでに認識しているのは、脱原発運動、特定秘密保護法案への反対運動、安保法制への抗議行動、といった一連の […]
『社会学の力』と「αシノドス」に寄稿、夏の欧州滞在
最近執筆に参加した教科書・入門記事です。 本年6月に刊行された教科書、友枝敏雄・浜日出夫・山田真茂留(編)『社会学の力――最重要概念・命題集』(有斐閣)に寄稿しています。「社会運動」という章を書いてます。目次(http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641174306)を見ていただければわかるのですが、大変硬派なテキストで、大学院入試の対策にももちろん使えますが、気になる章をパラパラ読んで見るにのもとても適しています。全然余談なのですが、最初お話をいただいたとき「若手中心のテキストで…」とお声がけいただいたのですが、目次を見てみると […]
ラジオ番組に出演(2/26深夜)
急ですが、明日(26日)の深夜、ラジオ番組「文化系トークラジオLife」(http://www.tbsradio.jp/life/20170226/index.html)にお邪魔することになりました。25時から28時まで、TBSラジオです。個人的には、「ラジオっ子」だったので(TBSラジオだと、伊集院光さんの『深夜の馬鹿力』が定番ですが好きでした)、どんな感じなのかとても楽しみです。 番組の特集は「ポスト・トゥルースのその先へ」というものです。 トランプ現象やポピュリズムはもちろんのこと、それ以前から見られたオキュパイムーブメントなど、近年のグローバルな市民社会、社会運動においても、「情動」は […]
Webサイト『ホンシェルジュ』にインタビュー掲載(+ちょっとだけ補足)
連載もさせてもらっているWeb書評サイト『ホンシェルジュ』に、富永と著書『社会運動のサブカルチャー化』についてのインタビュー記事が掲載されました。 「社会運動サブカルチャー」の正体(立命館大学准教授・富永京子インタビュー) https://honcierge.jp/articles/interview/211 最初、「個人的な語りが多くて誰得(誰が得するのかわからない、の意)だけど、面白がる人いるのかね」と友達とLINEしながら原稿を拝読していたのですが、思いのほか好評で驚いている、といった感じです。ライターの烏丸おいけさんに感謝申し上げるとともに、私の「見当違い」について、心より謝罪をいたし […]