Kyoko makes sweet cake 3

2013年夏――狭苦しい都会で窮屈していたある女がいた。その女が広い世界の夢を見ようと着手したのは、まさかのケーキ作りであった。それはどう見ても素人のケーキ作りでしかなかった。しかし女の目には確かに、ケーキを通じて、欧州のかわいた夏の風、涼しげな南極の風景が広がっていたのだ。

 「南極ケーキ」(仮名)を作るために、ブルーキュラソーとアガーで海を、そして青いアイシングで氷を作った富永。さて、つぎはどうする?

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【チョコレートを溶かす】

 前回は、ケーキの上部に青いアイシングを塗っていました。今回はホワイトチョコレートを溶かします。これをどうするかというと…

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【塗る!】

 サイドに塗ります。全体に青のアイシングをかけてもいいのですが、カラフルな方が素敵かなと考え、良かれと思ってやったのですが、吉と出るか凶と出るか?

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【あまりくっつかない】

 青のアイシングとは逆に、ホワイトチョコレートはかなりゆるいので、一度ではあまりくっつきません。そのため、後で二度塗りする必要がありそうです。つぎは、前々回作った「海」を入れるお堀を作ります。

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【アイシングの上に、さらにアイシングを塗る】

 アイシングが乾いたところで、さらに同じものを重ね、厚みを出します。プールを作るような要領です。今のところ全然南極に見えないね…ここで秘密兵器投入!

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【じゃーん!!】

 富永が持っているのは、おそらくマジパン細工なのでしょうが、あまり日本では見ない感じのあざらしちゃん。

 「それどうしたの?」
 「ドイツで買ってきた(注:https://kyokotominaga.com/xxxiii-sunbelt-social-networks-conference-of-the-international-network-for-social-network-analysis-insna/)」

 学会報告をするために行ったと聞きましたが、百貨店を物色する暇もあったんですね。ただ、そんなこと言っていてもこのケーキがリアルな見た目になるわけではありません。先に進みましょう。

 ちなみにこのマジパン細工は、Niederegger社の「Seehunde(http://www.niederegger.de/epages/Niederegger.sf/de_DE/?ObjectPath=/Shops/Niederegger/Categories/Shop/900/930)」という商品です。どうやらゼニガタアザラシのことらしい。親子セットになっていて、とてもかわいらしいです。ちなみにNiedereggerの商品はたくさん種類があって、他にもブタさんや海の幸などいろいろなものがありました。

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【のせた】

 あざらしちゃんをのせた途端、「今までどうなるかと思ってたけど、結構このアザラシで持ち直してきた感がある」とO氏。「持ち直してきた」って、O氏にとって今まで作ってきたケーキは何に見えていたのでしょうか。色々言いたいことはありますが、先に進みます。

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【かわいい】

 O氏があざらしちゃんの写真ばかり撮りまくるので、あざらしちゃん別ショット。
 確かにあざらしちゃん、相当かわいいです。親子というのもポイント高い。親子そろってかわいいなんて、『あまちゃん』の春子さんとアキちゃんか、『サラリーマン金太郎』の美鈴ママと美々ちゃんか、って感じですよ。
 …流行ネタを無理やり入れるのはともかく、それを台無しにするかのようなわかりにくいたとえをし出すのはいかがなもんですかね。さっさと次の工程に進みましょう。

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【海水注入!】

 プール状にした氷の中に、前々回作成したゼリー状の海を注ぎます。氷も青いですが、海自体にも青い色をつけています。コントラストがはっきりして、よりカラフルになりました。

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【現時点でこんな感じ】

 うーむ。これが海…そして氷…O氏の台詞ではありませんが、やや厳しいものを感じざるを得ません。いくらあざらしちゃんがかわいいとは言え、もう少しリアルに見せる工夫をした方がいい感じはします。そこで富永が取り出してきたものは…

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【これは何に使うかわかりやすいですな。ともかく、つづく!】

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