寒中お見舞い申し上げます(近況報告&論文刊行・学会報告のお知らせ)

 この冬から春にかけてですが、台湾・花蓮にある国立東華大学(National Dong Hwa University)で客員研究員として活動することになりました。具体的には、2月24日から3月19日までです。ゲスト講義などもしますので、台湾にいらっしゃる方はぜひお声がけください。
 客員研究員としてお迎え下さる先生方に、心より感謝の意を申し上げます。台湾にお邪魔しようと思った理由は、冬の京都が存外寒いから暖かいところに…ではなくて、2年前に大きなムーブメントとなった台湾の学生運動と、日本の若者による社会運動の比較をしてみたいと思ったためです。この期間で本格的な比較をすることは当然難しいので、台湾の学生運動を検討した結果みえてきた視点から、日本の若者運動をみる、という形になりそうです。

 話は変わって、そのもとになる共同研究の成果として、以下のような報告書と論文集が出ました。
[1]”Is an Alternative Deliberation Space?:The Anti-Nuclear Movement and ICT Communication after 3.11 Disaster”, ACCS 2015 conference Proceedings: 307-319.
http://iafor.org/archives/proceedings/ACCS/ACCS2015_proceedings.pdf
 田村貴紀先生(法政大学)の調査分析データはとても面白く、示唆に富んでいますのでぜひ関心のある方は見てみてください。

 また、今月はこのような論文も刊行されます。
[2]富永京子, 2016, 「グローバルな運動への参加の回路:洞爺湖G8サミット抗議活動に関わった『地元参加者』の声」野宮大志郎・西城戸誠編『サミット・プロテスト―グローバル化時代の社会運動』新泉社.(http://www.amazon.co.jp/dp/toc/4787715100/
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 緑の表紙が印象的な論文集です。反グローバリズム運動やサミット・プロテストだけでなく、社会運動論について学べる本でもあると思います。

 昨年、一昨年、あるいはもう少しだけ前に行われたイラク反戦運動や反グローバリズム運動、非正規雇用・フリーターをめぐる反貧困運動は、「若者による運動」と呼ばれることも多くありました。しかし、実際には若者やいわゆる学生だけでなく、年長の人もいれば、ビジネスマンや主婦と呼ばれる方もいます。では、そうした運動を、多くの人が「若者」の運動として論じる意図はどこにあるのでしょうか?その問いを明らかにするために、同じく「若者の運動」が近年興隆した台湾の人々の視点をいただきたいと考えました。
 また、2月19日には韓国・中央大学(Chung-Ang University)で開催されたEast Asian Civil Society Dialogue on the Sphere of Intimacy: 4th Hokkaido Dialogueにてこの内容に関する報告をしました。タイトルは”Young Radicals in 2010s:From the relationship between young and elderly protesters”ということで、近刊となる著書の第四章・第六章にあたる部分ですが、こちらも大変実り多い議論ができました。

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